この度、駐デンマーク大使として着任した末井誠史です。 10 月 25 日、マルグレーテ二世女王陛下に信任状を捧呈いたしました。よろしくお願い申し上げます。

　日本とデンマークとの間で 1867 年に修好通商航海条約が締結され、やがて 150 年になろうとしています。皇室と王室との関係は親密であり、政治、経済、人的交流の面など両国の関係は良好です。民主主義、人権の尊重、言論の自由、法の支配といった基本的な価値観を共有し、自由な市場経済を原則として海洋によって繁栄を追求してきた日本とデンマークは、それぞれがヨーロッパ、アジアとの関係を深めていく上で良い役割を果たし、また、様々な課題・局面で協力を推進してきました。今後ともそのような役割を果たす機会が増えると思います。

　また、デンマークは、「デンマークモデル」として知られる高福祉高負担の諸制度を維持し、環境対策先進国として再生可能エネルギーの導入も大いに進めながら、国民の福祉を増進しています。基礎的な条件は違うものの、デンマークに学ぶことは多いと考えます。逆に、日本の社会制度、文化についてデンマーク国民の理解を更に深めることも、有益であると考えます。

　大使館の任務には、このように様々な分野でデンマークとの友好関係を増進し、深めていくことのほかに、在留邦人の方々への領事サービスの提供並びに邦人の保護があります。これらの任務を果たすために、尽力してまいります。

駐デンマーク日本国大使 末井誠史