政治・経済

気候変動問題に対する日本の取り組み
-電気自動車の開発-

5月12日、フレデリクスベア公園において三菱自動車による電気自動車(「i MiEV」という車です。)のプレゼンテーション及び試乗会が催されました。この試乗会には現地の自動車関連記者などが参加しましたが当館の近藤大使夫妻も招待され参加してきました。会場には3台のi MiEVが展示・試乗用に用意され、大使夫妻も実際にハンドルを握ってコペンハーゲン市内を試乗しました。


  写真:当日用意された3台の電気自動車(i MiEV)

『i MiEV』は、既に日本国内で販売されている軽自動車の『i(アイ)』をベースとしてつくられた電気自動車で、MiEVは、「Mitsubishi innovative Electric Vehicle」の略だそうです。電気自動車は電池に蓄えられた電気で動くため、ガソリンエンジンと異なり走行中はCO2を一切排出しません。当然使用する電気そのものの発電の際にCO2は出てしまいますが、それを計算に入れてもガソリン車と比べると約7割も排出量が少ないそうです。家庭用の電源プラグから充電できることも大きな特徴です。

 
写真:車の説明を受ける大使夫妻       


写真:公邸の前にて

実際に運転してみるとその静かさに驚きます。スピードメーターの照明が点灯してなければスイッチが入っていることに気が付かないくらいです。走り出してからもその静かさは続き、路面と接する音が聞こえてくるくらいでした。何よりも驚いたのはパワフルな加速感でした。特に発進時の力強さは軽自動車のそれとは全く異なるものです。電池が車体の底に置かれているので重心が低くなり、安定性が増すというメリットもあるそうです。

このような企業の取り組みも地球全体の環境対策のためには欠かせないものであり、新しい技術を活用した環境への負荷が少ない車が普及することで、地球温暖化対策を進めることができる一つのいい事例だと思います。この電気自動車は日本では今年中の市販が予定されているそうですが、このような日本の技術の粋を集めた環境にやさしい自動車が早く欧州市場にも登場することを期待します。