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2011年国連事務局ヤングプロフェッショナルプログラム(YPP)試験について

    国連事務局YPP試験は、2010年まで実施されてきた国連職員採用競争試験に代わり、本年から新たに実施されることとなっている、国連事務局若手職員を採用するための試験です。年に一度試験が行われ、試験に合格しポストをオファーされた者は2年間の勤務の後、勤務中の成績が優秀であれば引き続き採用され、新たな任地で勤務となります。最初の5年間で少なくとも2つの任地及び分野を経験することになります。
    試験対象国は毎年異なりますが、2011年は日本も対象国に含まれています。募集対象分野も毎年異なり、2011年は行政(Administration)、人道(Humanitarian Affairs)、広報・PR(Public Information)及び統計(Statistics)の4分野です。(注:試験申し込みは1つの分野のみ可能です。複数の分野に申し込みをした場合は自動的に受験資格が失われます。)

   本年の国連事務局YPP試験の実施概要は以下のとおりです。

    ○申込締切日    9月10日(土)(米国東部標準時午後11:59)
              (※締切日を過ぎると一切応募が受け付けられないため、 8月中に応募手続を完了されることを強くお勧めします。)
   

    ○筆記試験実施日 12月7日(水)
   

    ○募集対象分野
       ・Administration
       ・Humanitarian Affairs
       ・Public Information
       ・Statistics

   ○応募資格
    1. 日本国籍を有し、32歳以下(受験年の12月31日現在)であること
    2.英語またはフランス語で職務遂行が可能であること
    3.募集分野に関連する以下の学士号以上の学位を有すること

         a. 管理・運営(Administration)
経営学、行政(ガバナンス)、マネジメント、国際マネジメント、会計、財務、人事マネジメント、組織    行動学、マネジメント情報システム、マーケティング、物資調達、法律、人文学、教育、社会科学、心理学、社会学

          b. 人道(Humanitarian Affairs)
政治学、社会科学、国際学、国際関係、行政(ガバナンス)、経済学(開発経済学含む)、エンジニアリング、地学、国際法、開発学

          c. 広報(Public Information)
コミュニケーション、ジャーナリズム、メディア学(デジタル・コミュニケーション、デジタル・メディア、メディア・マネジメント含む)、国際関係

          d. 統計(Statistics)
統計学、数学、統計学或いは計量経済学専攻経済学、統計学専攻社会科学、人口学

   上記応募資格のほかに、全分野に共通して求められる資質として以下の項目が挙げられています。
        - プロ意識
        - コミュニケーション能力
        - チームワーク
       -  企画・調整能力


    このほか、絶対必要条件ではありませんが、英語或いはフランス語に加えて、他の国連公用語ができることが望ましいとされています。
なお、職務経験がなくても応募できます。

   ○筆記試験会場について
    試験対象国の国民はいずれの試験対象国(※下記参照)でも受験することができます。例えば、日本人は日本だけでなく、他に試験対象となっている76カ国いずれの国でも試験を受けることができます。
※2011年YPP試験対象国
アフガニスタン、アルジェリア、アンドラ、アンゴラ、アンティグア・バーブーダ、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブータン、ブラジル、ブルネイ、ブルキナファソ、コモロ、コスタリカ、キプロス、デンマーク、ドミニカ共和国、コンゴ民主共和国、エストニア、フィンランド、フランス、ガンビア、グルジア、ドイツ、ギリシャ、グレナダ、ギニアビサウ、ハンガリー、イスラエル、イタリア、日本、カザフスタン、キリバス、キルギスタン、レソト、リベリア、リヒテンシュタイン、リトアニア、マーシャル諸島、メキシコ、モナコ、モンテネグロ、モザンビーク、ナミビア、オランダ、ニュージーランド、ニカラグア、ノルウェー、パキスタン、パラオ、パラグアイ、ポーランド、ポルトガル、韓国、ルーマニア、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、サモア、サンマリノ、サウジアラビア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スワジランド、スウェーデン、スイス、シリア、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、トーゴ、トンガ、トルコ、ツバル、アラブ首長国連邦、英国、米国、ウルグアイ

○応募から採用まで
 応募から採用までの流れは次のとおりです。
1. 下記ウェブサイトにて登録し、アカウントを作成する。        (https://inspira.un.org/psc/UNCAREERS/EMPLOYEE/HRMS/c/HRS_HRAM.HRS_CE.GBL?Page=HRS_CE_HM_REG

2. オンラインにて“job application”を作成し、提出する。 https://inspira.un.org/psc/UNCAREERS/EMPLOYEE/HRMS/c/HRS_HRAM.HRS_CE.GBL?Page=HRS_CE_HM_REG アカウントにログインし、プロフィール、申込フォーム、カバー・レターの三部からなる“job application”を作成する。“Add job to application”をクリックすると希望する職種に関連した質問が出てくるので答える。その後、“submit”をクリックする。

3.選考プロセス
    (1)資格審査 提出した申込書を基に、応募資格が満たされているかどうか確認される。
    (2)書類選考 学歴、経歴、語学の観点から選考が行われる。各国上位40名が筆記試験に進むことができる。
    (3)筆記試験 筆記試験は計4時間半で、General PaperとSpecialized Paperの二部から成る。General Paperでは国際問題に関する知識及び文章作成能力が問われる。回答は英語或いは仏語で行う。General Paperの得点で足切りが行われる。Specialized Paperでは職種に応じた知識と分析能力が問われ、何れの国連公用語でも回答できる。
    (4)口述試験 Competency-based Interviewで、受験者の職務の遂行能力に直接関連するスキル、性格、行動パターンなどが総合的に判断される。

4.合格後 合格すればP-1かP-2のポストがその空き状況に応じてオファーされる。

   以上の情報は、国連事務局ウェブサイト(https://careers.un.org/lbw/home.aspx?viewtype=NCE)に掲載されておりますので、各自でご確認ください。この他、国連YPP試験の申し込み方法や試験問題例、FAQ等も紹介されておりますので、ご覧下さい。