鈴木敏郎

令和元年10月8日


我が国とデンマークは外交関係を樹立して150年という節目の時期を迎えています。

両国は、この間、我が国皇室とデンマーク王室の間の親密な関係とともに、様々な分野で素晴らしい協力関係を築いてきました。
両国がこれまで、それぞれが民主的な政治体制のもとで自由貿易と航海の自由をよりどころに発展してきた事実は、両国が国際社会の根幹の部分において共通の利害関係に立っていることを雄弁に物語っています。また我が国は、デンマークが社会福祉や再生エネルギーの活用の面で独自の政策を発展させてきたこと、また、優れた農業政策を確立した一方で様々な産業技術の分野で優れた能力を育成してきたことに注目しています。
こうしたことを踏まえると、両国がこれまで以上に豊かな関係を形成することのできる大きな潜在力を有していることに疑いをいれません。

そのためにも、われわれがお互いの歴史、文化や社会についてよりよく知ることの重要性が増しているというべきでしょう。特に、様々な国際的な展開が既存の国際秩序に対して多くの影響を及ぼしている今日、両国それぞれがこうした挑戦の数々にどのように取り組んでいるのかについて理解を深めることはますます重要といえます。二国間の関係はこうした国際情勢とは無縁ではいられないからです。

私は、大使として日本とデンマークのこの歴史ある関係の更なる発展に携わる機会を与えられたことを誇りに思い、また、そのために両国の人々とともに一緒に働いていくことを楽しみにしています。
 

 

Ambassador Suzuki's signature
駐デンマーク日本国特命全権大使
鈴木敏郎